メガビタミン療法とは
メガビタミン療法とは、ふつうに必要とされる量よりずっと多い量のビタミンをとることで、さらなる健康を目指したり、病気の治療に役立てようとする方法です。
ノーベル賞をとった科学者のライナス・ポーリングが広めた考え方で、
ビタミンCをたくさんとると風邪を予防できる!
がんに効く!
などと話題になったことがあります。
いまでは「統合医療」「代替医療」と呼ばれる分野で使われていて、美容や健康維持のために実際に利用している人も少なくありません。
栄養をしっかり補うことは日常生活の質を高めることにもつながり、この療法に興味を持つ人は増えています。
本稿では、よく出てくるビタミン(C、B群、A、E、D)について、
「期待されている効果」
「まだ証拠が十分でない点」、
「とりすぎの危険」
について、説明します!
さらに、わたし自身がこの療法を続けて感じていることも少し交えたいと思います。
ビタミンC(高用量ビタミンC)
▶ 良いとされること:
ビタミンCには体をさびつかせない「抗酸化作用」があります。
これは細胞を傷つける活性酸素を取りのぞく働きです。
そのため、コラーゲンを作るのを助け、肌をきれいにしたり、美白やアンチエイジングに役立つと考えられています。
美容クリニックでは高濃度ビタミンCの点滴が人気で、シミやくすみが改善したと感じる人もいます。
研究では、毎日しっかり摂取すると風邪の期間を短くできるとされる報告があり、またがん患者への利用では生活の質が向上したとの例もあります。
比較的安全性が高い点も、この療法が注目され続けている理由の一つです。
さらに、慢性疲労感やストレス対策としてビタミンCを補給する人も多く、心身の健康を保つサポート役として注目されています。
わたし自身も、毎日ビタミンCを意識的に取り入れることで「体が軽くなる」「疲れにくい」と実感する瞬間があるか…と言われると、実はないんですが、、、笑
飲んだ日にすぐ好調!と感じるというよりは、じわじわと好調なのが当たり前になる、みたいなイメージでいます。
飲むのを数日忘れると、なんだかダル重〜〜みたいな感じ。
こうした変化は仕事や人間関係にもつながり、前向きに過ごせる力になっていると感じます。
▶ 効果を疑う声:
ただし、すべての研究が効果を示しているわけではありません。大規模な調査では風邪をひく確率に大きな変化がなかった例もあります。
がん治療に関しても、アメリカ国立がん研究所は「まだ明確な証拠は不足している」としています。つまり、がんを直接治す方法として確立されたわけではないのです。
それでも補助療法として試みる価値があると考える専門家もいて、臨床試験は今も進められています。
▶ とりすぎの危険: ビタミンCは水に溶けやすく、多くは尿として排出されますが、大量にとると下痢やおなかの痛みを引き起こすことがあります。
体内で「シュウ酸」という物質が増えて腎臓結石のリスクを高めることも知られています。特定の体質(G6PD欠損症)の人では重い副作用が出ることもあり、注意が必要です。
基本的には安全性が高い栄養素ですが、適量を守ることが大切です。
「適量」というのが
ビタミンB群(高用量ビタミンB)
ビタミンB群はB1・B2・B6・B12・葉酸などいくつかの種類があり、食べ物をエネルギーに変える「補酵素」として働きます。神経や脳の働きにも重要な役割を持ちます。高用量でとると、疲労回復や気分の改善に役立つとされ、日本では「にんにく注射」と呼ばれるビタミンB1注射がよく知られています。小規模な研究では疲労感が軽くなったりストレスが減ったとの報告があり、神経の病気で改善が見られた例もあります。スポーツ選手や忙しい社会人が体調管理に用いることもあり、生活をサポートする実感を持つ人は少なくありません。
私もビタミンB群を意識して摂るようになってから、集中力が上がったり、気持ちが落ち込みにくくなったと感じています。仕事に前向きに取り組めたり、人との会話を楽しめるようになるのも、身体の調子が整っているからこそだと思います。
ただし、大人数を対象にした研究では効果がはっきりしないケースもあります。つまり、効果の感じ方は人によって違うということです。水溶性ビタミンなので安心と思われがちですが、とりすぎるとB6で神経障害、B3で肝臓への負担など副作用が出ることがあります。バランスをとりつつ活用すれば、疲労やストレス対策に役立つ可能性のある栄養素です。
ビタミンA(高用量ビタミンA)
ビタミンAは視力や皮膚、粘膜の健康、免疫の維持に欠かせません。欠乏すると夜盲症になったり感染症にかかりやすくなるため、発展途上国では子どもへの補給が失明防止に役立っています。美容や健康維持のために注目され、肌荒れや粘膜のトラブル改善に効果を感じる人もいます。ただし、必要以上にとると肺がんリスクが上がったという研究もあり、妊婦では胎児に影響が出る危険もあります。つまり、不足を補う程度であれば心強い栄養素ですが、大量摂取には慎重さが求められます。とくに、緑黄色野菜やレバーなどの食品から自然にとるのが安全で効果的とされています。
ビタミンE(高用量ビタミンE)
ビタミンEは強い抗酸化作用を持ち、細胞を守る働きをします。食事からの摂取は健康維持に役立ち、美容や老化防止に良いとされます。サプリで多くとった場合、心臓病やがん予防の効果は安定して確認されていませんが、抗酸化作用や血流改善の観点から注目されています。特に肌の調子を良くしたり冷えの改善に役立つと感じる人もいます。一方で、大量摂取で前立腺がんや出血のリスクが高まる報告もあるため、適量が安心です。抗酸化作用を狙うなら、ナッツ類や植物油など食品から摂る方法も効果的です。
ビタミンD(高用量ビタミンD)
ビタミンDはカルシウムの吸収を助け、骨を丈夫にするだけでなく免疫調整にも関わっています。不足すると骨が弱くなり骨折しやすくなるため、日光や魚などの食品からの補給が欠かせません。近年の研究では、がんによる死亡率を下げたり自己免疫の病気を減らす可能性も示されており、期待が高まっています。大規模な試験では予防効果がはっきりしない部分もありますが、ビタミンDを充足させることは骨や全身の健康に役立つと考えられています。サプリで補給する人も増えており、特に日照不足の人にとって有効です。ただし、とりすぎると腎結石などのリスクがあるため、適量を守ることがポイントです。
私の場合、冬の時期にビタミンDを意識的にとることで、気分が落ち込みにくくなったと感じます。体調が安定すると、仕事や趣味を楽しむ余裕も生まれ、人間関係もより前向きに築けるようになりました。
まとめ
メガビタミン療法は「たくさんとれば元気になる」という単純なものではありません。しかし、栄養の不足を補ったり生活の質を改善する可能性があるとされ、前向きに研究されている分野です。
私自身、5年ほどこの療法を続けてきて、自分の体と向き合いながら不足を補うことで、仕事や恋愛、人間関係、趣味にいたるまで生活全体がより豊かになったと感じています。身体が整うと気持ちも前向きになり、日々を楽しむ余裕が生まれる実感があります。
一方で、ビタミンは体に必要な栄養素であり、不足を防ぐことは何よりも大切ですが、大量にとればよいという考え方は誤りです。サプリや点滴を正しく活用すればプラスに働く可能性が高いものの、基本はバランスの良い食事です。不足を補う道具としてビタミンを活用することが、健康への近道と言えるでしょう。
コメント